この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
kiss
第12章 eye
「ちん……こ、触って」
こういう場だとすげえ恥ずかしい言葉に思える。
普段言いまくってる言葉なのに。
「じゃあ、その前にオレの舐めて」
そう言って俺の髪を掴んでがっと引き寄せる。
ケツ丸出しで四つん這いにさせられている。
屈辱的な姿勢に脳まで熱くなる。
でも、早く触って欲しくて従う。
「にいちゃ……ズボン下ろしてよ」
「お前がやれよ」
ぞくりとする冷たい命令。
自分が奴隷にでもなった気分だ。
背後からはCMに切り替わったテレビの軽快な音が聞こえるのに。
「っく」
震える手でジッパーに手をかける。
ボタンを外して、下にずらす。
ひどく、はしたないことをしてる気分だった。
兄のズボンを自分で下ろして、しかもフェラしようとしてる。
トランクスの布地の間に手を差し入れる。
バクバクと心音が聞こえる。
陰毛がさわさわと肌に当たる。
目を瞑って一気に掴み出す。
むわっと臭いが広がった。
「あ……」
俺のよりでかくて、なんか黒い。
気持ち悪い筈なのに、じっと見てしまう。
ごくりと唾を呑んだ。
そっと手を根元にずらし、口を近づける。
自フェラもしたことない。
クンニだって一回だけだ。
はあはあ、と息が荒ぶる。
「早くしろよ」
髪を強く引かれる。
ぶちぶちっと痛々しい音が聞こえて涙が滲んだ。
「ごめんっ、ごめんって!」
首筋に汗が浮かぶ。
舌を出して、少しずつ寄っていく。
嗚咽が込み上げるが、一気に咥えた。
舌先で舐る。
手もスライドさせながら。
さっきの兄ちゃんのやり方を思い出しながら。
先端をしつこく責めて、スジを強くなぞって。
頭上から吐息が聞こえてぞくりとした。
兄ちゃん、感じてる。
それが至極光栄に思われた。
なら、もっと。
硬くなってきたコレが逝くくらい。
ぴちゃぴちゃと音が響く。
唾液が精液と混ざってぐちゃぐちゃ泡立つ。
「ん……はぶ、んむ」
あんなに躊躇していたのに、もう夢中だった。
腰を突き出して、必死に舐める。
喉の奥まで咥えこんでは、ゆっくりと引き出す。
兄ちゃんを見上げると、上気した顔で俺をじっと見ていた。
獣みたいな眼で。
ああ、なんだこの快感。
「飲んで」
乾いた声で言うと、すぐ咥内に熱い液体が放たれた。