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kiss
第4章 ★rouge
馴染ませてから、スイッチを押す。
「んッ……」
暗闇に声が響く。
自分で制御できない動きに鳥肌が立つ。
掻き回される。
乱暴に。
震える手で、引き出しを探る。
長めの棒を取り、大事に抱える。
双頭ディルド。
深夜にレズグッズを見ていて惹かれた品。
女の子同士が繋がれる。
その一言に電撃が走った。
浮かんだのは舞。
先っぽに口づけし、舐める。
首筋に緩い快感が伝う。
脚を摺り合わせると、バイブがぐるんと向きを変えた。
声が出なくなる振動。
視界が白くなった。
息を吐きながら、スイッチを切る。
余韻のせいで上手く動けない。
でも、この気だるささえ心地よかった。
ハァハァと空気を吸っては吐く。
腿が痙攣してる。
今は服が微妙に擦れることにさえビクッとしてしまう。
胸元を抑えながら、小さく笑った。
バイブを引き抜く。
ティッシュで拭って枕元に置く。
「……懲りないな、私」
自分を嘲る声がする。
ディルドを掴んで上にあげる。
デコボコに指をなぞらせる。
最終的に突起に辿り着く。
真っ暗でも、輪郭だけ浮かんでる。
それからまた抱き締めた。
まだ使ったことはない。
これには、パートナーが必要。
私は唇の端を持ち上げた。
テストが終わり、舞が遊びに誘ってきた。
誘うといっても、私の家で遊びたいらしい。
話したいことも沢山貯まっている。
両親が仕事で留守ということもあり、金曜日に舞は泊まりに来た。
玄関で迎えた私は、彼女とは違うドキドキに襲われていた。
「おじゃましまーす」
「とりあえず、夕飯食べる?」
「あ。料理なら任せて」
「……作っておいたんだけど」
「えっ、本当に? やったー! 友美の手作りだぁ」
飛び跳ねながらテーブルの上の皿を見渡す舞。
嬉しい。
凄く。
向かい合わせで座る。
「んん、おいしいっ。友美も料理が上手なんだね」
「明日は舞にお願いしようかな?」
「いいよ」
ニコッと笑った顔に、つられて笑った。
お皿を片付けてテレビを楽しんでから二人でお風呂に入る。
交代にシャワーを浴び、浴槽に浸かる。
「ね、友美」
「ん?」
「だから、大学行ってもこうして泊まったりしたいね」
大学。
私は髪を掻き上げる。
「大学、か」
「もうすぐでしょ」