この作品は18歳未満閲覧禁止です
![](/image/skin/separater38.gif)
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
kiss
第9章 finger
![](/image/mobi/1px_nocolor.gif)
そう云って衣服を全部脱いだ帯乃が、白い湯気の立つ浴室に入っていく。
無駄のない後ろ姿に鳥肌が立った。
流れる髪も、足の先までも。
スタジオで見た背中がフラッシュバックする。
汗が伝ううなじ。
あの信じられない輝かしい時間を思い返す。
それから今も信じられない時間だなと改めて思った。
つーっと帯乃がガラスに指を伝いながら、こちらに歩いてくる。
脱衣室と浴室の敷居もガラスなのだ。
エロい構造……
ついそう感じてしまった自分を恥じる。
コンコン。
ガラス越しに帯乃が口パクで言う。
「おいで」
急いで服を脱ぎ捨てた。
ピチャン。
浴槽に注がれた湯。
なんで窓は曇ってないんだろう。
シャワーを浴びながら眺めていると、先に浴槽に浸かっていた帯乃が心を読んだように答えた。
「夜景見たさに構えたバスルームだからね。撥水性なの。最先端なんとかとか」
「なるほど」
石鹸を洗い流してタヤも湯に入る。
大の男が二人入っても余裕ありすぎる広さだ。
「あはははっ」
「えっ、なんですか」
浴室だからか声がよく響く。
帯乃は縁に腕を掛けてタヤを見つめた。
「髪濡れるとそうなるんだね。ますます少年て感じ」
「そうですか? まあいつも結構立ててますから」
ちょっと気にしたように髪を弄り出すタヤ。
可愛いなあ。
なんだろう。
この小動物みたいな空気。
普通出せないよ?
帯乃は髪を掻き上げながらしみじみタヤを観察する。
「帯乃さん……オールバック似合いますね」
「そう?」
「SEX HEAVENのPVで、銀髪のオールバックだったじゃないですか。あれ本当に憧れですよ、似合うの帯乃さんくらいでしょうけど」
「ああ、懐かしい。確かロスで撮ったんだっけ……現地のメイクさんが色つけてくれたんだよね」
パチャンと手で湯を跳ねる。
「タヤちゃんもやってみれば?」
「俺は良いですよ」
「ちょっとこっち来て」
半ば無理矢理タヤを引き寄せて前に座らせる。
無駄のない後ろ姿に鳥肌が立った。
流れる髪も、足の先までも。
スタジオで見た背中がフラッシュバックする。
汗が伝ううなじ。
あの信じられない輝かしい時間を思い返す。
それから今も信じられない時間だなと改めて思った。
つーっと帯乃がガラスに指を伝いながら、こちらに歩いてくる。
脱衣室と浴室の敷居もガラスなのだ。
エロい構造……
ついそう感じてしまった自分を恥じる。
コンコン。
ガラス越しに帯乃が口パクで言う。
「おいで」
急いで服を脱ぎ捨てた。
ピチャン。
浴槽に注がれた湯。
なんで窓は曇ってないんだろう。
シャワーを浴びながら眺めていると、先に浴槽に浸かっていた帯乃が心を読んだように答えた。
「夜景見たさに構えたバスルームだからね。撥水性なの。最先端なんとかとか」
「なるほど」
石鹸を洗い流してタヤも湯に入る。
大の男が二人入っても余裕ありすぎる広さだ。
「あはははっ」
「えっ、なんですか」
浴室だからか声がよく響く。
帯乃は縁に腕を掛けてタヤを見つめた。
「髪濡れるとそうなるんだね。ますます少年て感じ」
「そうですか? まあいつも結構立ててますから」
ちょっと気にしたように髪を弄り出すタヤ。
可愛いなあ。
なんだろう。
この小動物みたいな空気。
普通出せないよ?
帯乃は髪を掻き上げながらしみじみタヤを観察する。
「帯乃さん……オールバック似合いますね」
「そう?」
「SEX HEAVENのPVで、銀髪のオールバックだったじゃないですか。あれ本当に憧れですよ、似合うの帯乃さんくらいでしょうけど」
「ああ、懐かしい。確かロスで撮ったんだっけ……現地のメイクさんが色つけてくれたんだよね」
パチャンと手で湯を跳ねる。
「タヤちゃんもやってみれば?」
「俺は良いですよ」
「ちょっとこっち来て」
半ば無理矢理タヤを引き寄せて前に座らせる。
![](/image/skin/separater38.gif)
![](/image/skin/separater38.gif)