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私を見て
第4章 甘い時間と罪の味
きつく抱きしめた長谷川の中で俺の欲望は吐き出されていた。
エストの話だと、これで良いらしい。
赤ちゃんはもちろん出来ないから安心してと言ってた。
幼稚園で俺は長谷川をイジメ過ぎたんだ。
5年でようやく同じクラスになった時、長谷川の中で俺は初対面になっていた。
それでも諦め切れなくて、リボンを長谷川の水筒に結んだけど何も反応無くて。
ならばハッキリ言えば良かったのに何も言えず。
チャンスがあっても、本能的に動いて、身体に触れて。
でもあの時盗み見た顔は真っ赤で。可愛かったんだ。
中学卒業して、ようやく見付けたというか、遭遇した時に俺は女連れだった。
長谷川のバイト先で。
まるで汚ない物でも見るような目で、俺はショックだった。
それでも懲りずに何度も若林を誘ってバイト先に足を運んだ。
そこまでしても俺は行動に移せず、長谷川はバイトを辞めた。
接点が無かった俺は、未来に長谷川に遭遇するとは思いもしなかった。
今度こそ…今度こそ…
「好きだよ」
軽くキスをすると俺は部屋を後にした。