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真珠浪漫物語
第4章 秘密
数日後、屋敷の廊下を歩く月城。
執事の黒い制服を寸分の隙もなく着こなし、洗練されたその姿は貴族の青年と見紛うほどだ。
メイドのすみれとすれ違う。
すみれはお辞儀をしながら、痛ましそうに
「…月城さん…お嬢様のことですが…」
「お嬢様のご様子はいかがだ?」
「すっかりお元気をなくされています。…お食事も欲しくないとおっしゃって、全く召し上がられません…」
月城は眉を顰める。
すみれは月城に直訴するように
「このままでは、お嬢様のお身体にさわります。…あの…お嬢様のなさりたいようにしてさしあげるわけにはいかないのでしょうか?」
月城は眼鏡を押し上げながら、冷たく言い放つ。
「それはならない。…お嬢様とあの方をこれ以上会わせるわけにはいかない。お嬢様とあの方は相容れない存在だ。住む世界が違いすぎる。
…お嬢様は純粋培養なお方だ。お美しくお優しく清らかで穢れなく…この世の美しいものしかご覧にならないで成長してこられたからな」
月城の端正な顔に夢見るような柔らかい表情が浮かぶ。
「…お嬢様にはこれからも美しく清らかな世界だけで過ごしていただくのだ。たとえ、お嬢様のお姉様だとしてもそれを阻むことは許されない。…そのためには私はどんな手段も選ばないつもりだ」
「…月城さん…それではあまりにもお嬢様が…」
思わずすみれが抗議の声をあげようとしたその時…

梨央の部屋のドアが静かに開いた。
二人ははっと振り向く。
静かな表情を浮かべた梨央がそこにはいた。
「…月城、すみれ…中に入ってちょうだい。…お話しがあります」
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