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真珠浪漫物語
第17章 昔みたいに…
浅草の綾香の長屋の粗末な扉を開けると、綾香が不安そうな顔をして玄関に座り込んでいた。
綾香は当麻の顔を見ると、大きな瞳に涙を浮かべながら抱きついて来た。
「…もう…戻ってこないかと思った…!」
当麻は優しく綾香の華奢な背中を撫でる。
「…戻ってくるさ。当たり前じゃないか。…僕は当麻の家を捨てたよ。…これからは綾香と生きてゆく…」
綾香の瞳が信じられないというように見開かれる。
「…望己さん!だめよ、そんな…!」
当麻は綾香の髪を愛しげに撫でながら諭すように語りかける。
「僕は、綾香がいないと生きていけないんだ。綾香が全てなんだ。それを両親が反対する以上、もう家にはいられない。…大丈夫!心配しないで。あと3年で大学は卒業だし、奨学金と家庭教師のアルバイトでなんとか学費と生活費くらいは稼げるから」
「…でも…!」
不安が消えない綾香に当麻は、子供にするように頭を優しく撫でて、笑いかける。
「…卒業したら大学病院に勤務するよ。勤めている先輩に聞いたら給料はなかなか良いらしいから、綾香に少しは贅沢させてあげられる。歌の勉強もさせてあげられる。そうしたらもっと大きな舞台で歌を歌うことができる。…楽しみにしていて」
綾香は嗚咽を堪えながら、当麻の胸に頬を擦り寄せる。
「…望己さん…私は…貴方がいてくれたら何もいらない!…貴方と一緒にいられたら…それだけで幸せなの…」
綾香へのいじらしさと愛しさが溢れてきた当麻は綾香を強く強く抱きすくめる。
「…綾香…!愛しているよ…僕が大学を卒業したら、結婚しよう!…一生、側にいてくれ…」
「…望己さん…!…んっ…」
綾香の言葉は、当麻の情熱的な口付けでかき消された。
「…愛している…綾香…」
望己の手は性急に綾香を求め、綾香もまた、望己を憑かれたように求める。
板の間に押し倒された綾香は服を脱ぐ間ももどかしげに、望己のキスをねだる。
激しくキスをしながら、綾香は望己の上に馬乗りになる。
「…ああ…んっ…のぞみ…さ…!…すき…!…して…早く…早く…のぞみさんが…ほしい…!」
「綾香…!」
奪い合うような愛の交歓…
二人はお互いの愛を確かめ合うように、激しく求めあい、貪るように愛し合った…。
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