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真珠浪漫物語
第19章 Shall we dance ?
ダンスのレッスンが始まると、ジュリアンはダンス教師の顔になり、真剣に教えに入る。
しかし、ダンスが苦手な梨央は動きがぎこちなく、自分が固くなっているとわかると益々緊張し、ジュリアンに握られている手は震え冷たくなるという悪循環に陥る。

そんな梨央を
「…なんて初々しい女性なのだろう!やはり梨央さんこそ、私が求めていた女神だ!」
と更に恋心を募らせるのだった。

…なんとかレッスンを終え、梨央はくたくたになりながら、ジュリアンを玄関ホールまで見送る。
ジュリアンは、月城やメイドが見ている前で梨央の手を取り
「梨央さん、お別れはお名残惜しいですが、またまいります。ワルツのステップは忘れても構いませんが、私のことはお忘れにならないで下さいね!」
と、夢見るような眼差しで梨央を見つめ、手にキスをする。
月城は、ジュリアンの頓珍漢な言葉にやや眉を顰めたが
「フランス帰りのハーフの方だ…少し変わっておられるのかもしれない」
と、自分を納得させ、居並ぶメイド達は、お伽話から出て来た王子様のような美しいジュリアンの風貌にひたすらうっとりし、お辞儀も忘れ、ますみに咳払いされるという光景が繰り広げられた。

そこに、少し早めにフランス語のレッスンを終えた綾香が現れた。
梨央と綾香のレッスンの時間が同時の為に、ジュリアンをまじまじと見たのは、最初に挨拶して以来である。
綾香はジュリアンが梨央の手を取り熱の籠ったキスをする様子を見てむっとする。
「…何あいつ…ちょっと梨央に馴れ馴れしくない?」
別れがたい様子で梨央に挨拶し、ハイヤーに乗り込むジュリアンを見ながら綾香は呟く。
「…外国の方ですから。感情表現が豊かなのでしょう」
月城は冷静に分析する。
「ふう〜ん…」
綾香は不承不承頷いた。

ジュリアンを見送った梨央が戻ってくる。
綾香を見つけると途端に目を輝かせ、嬉しげに駆け寄る。
「お姉様!もうレッスンはお済みですの?」
「ええ。テストの出来が良かったから」
「すごいわ、お姉様!たった半年でフランス語もマスターされて!」
「梨央のお陰よ。毎日教えてくれたから」
綾香は梨央を抱きしめ、頬にキスをする。
メイド達はこれまた美しい主人達の濃厚なスキンシップに眼を奪われる。
月城は
「北白川家は西洋化が加速していますね」
と聞こえよがしに呟き、メイドらに解散するようにジェスチャーする。

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