この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
真珠浪漫物語
第8章 メタモルフォーゼ
どうしようか迷ったけど、お姉様のお部屋のドアを叩いて良かった…。
と、梨央は綾香の胸に抱かれながら思った。
綾香の胸は透き通るように白く、柔らかく豊満で、麝香のような艶かしい薫りがした。

「…お姉様…いい匂い…」
甘えたように頬を擦り付けると、
「そう?…梨央は甘えん坊なんだね」
と明るく笑って、ぎゅっと抱きしめてくれた。
…お姉様は優しい…。
私がいくら甘えても嫌な顔一つなさらない。
…カフェでは別人のように拒んでいらしたけれど…
お姉様は、一度心を許してくださると全てを受け入れてくださるのかもしれない…。

梨央は上目遣いで綾香を見つめた。
「…お姉様…私、今夜もお姉様と寝ても良いですか?」
「え?今夜も?…」
ダメと言われるかな?と、おずおずと伺うと…
「いいけどさ、そんなに甘えん坊で今までよく一人で寝られたよね?梨央ちゃん」
綾香はそう言うと、梨央の首筋をくすぐる。
梨央は首をすくめ、更に綾香に抱きつく。
「…やだ…お姉…さま…くすぐったい…!」
「…じゃあ、これは?」
綾香は梨央の桜貝のような耳にふっと息を吹き込む。
その瞬間、梨央の身体に電気のような甘い痺れが走った。
「…あっ…や…」
綾香は揶揄うように笑った。
「感じやすいんだね、梨央…」
耳元に囁く声も艶めいていて、梨央は胸の高鳴りを抑えることができない。
梨央は少し涙ぐみながら呟いた。
「…お姉様…梨央は…お姉様が大好き…」
「私も梨央が大好きだよ」
安心させるような綾香の声が聞こえた。

…でも…お姉様の好きと梨央の好きは違うかも知れない…。

梨央は気づき始めていた。

…私は…お姉様に…恋しているのかもしれない…。
私は恋をしたことがないから、よく分からないけれど…

お姉様を見るだけで、お姉様に触れるだけで、お姉様に抱きしめられるだけで、胸が苦しくなり、身体が熱く甘く疼く…。

これを恋と言うのでないなら、何と名付ければよいのか…。

梨央には分からなかった。
分からないけれど、私にとってお姉様は全て…!

梨央は無邪気さを装い、綾香にねだる。
「…お姉様…もっと強く抱きしめて…」
綾香はふっと笑い、黙って梨央を抱きしめる。

麝香の薫りが一層強くなった。
梨央は身体の甘い疼きを自ら抱きしめながら、綾香の胸で眠りに就いた。
/226ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ