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帝警備淫夢譚
第1章 矢上マユ、腕利き調査員の帰還
「気が変わったか?」

「サイレンが響けば信じてくれるかしら?」

工場長が近づく。
彼の手の平が大きく開かれた私の股間に貼り付く。
もちろん、この程度でどうかなることはない。彼の指が私の割れ目をストッキング越しに刺激しても問題ナシ。
仕掛けるわよ…。

「…んっあっ!!」

我ながら可愛い声を出せた。自画自賛。
男の脳髄を刺激する技は色々ある。私が磨き抜いてきたのが『声』。私の喘ぎ声で欲情しない男は100%いない(と自信を持っている)。例え一瞬でも欲情させれば、男は必ず油断する。
ほら、腕を掴んでいた左右の男。力が抜けた…。

スッと、掴まれていた腕を抜く。
スカートを上げておいてくれてアリガト。動きやすいわ。屈みながら回転。勢いを付けて左右の男の股間に拳を叩き込む。
我に返ったスカート捲り男が殴りかかってきたところを後ろに跳ねて躱しデスクの上へ。そこから攻撃に転ずる。男の顔面に飛び膝蹴り。着地。
瞬時の出来事に腰を抜かす工場長。呻き声を発し倒れ込む男たちの中で、顔が恐怖で引きつってる。殴らないわよ。私の仕事はUSBをお土産にすることだから。
見回すと白衣を発見。研究者もいるから当然よね。破れたスーツとシャツを脱ぎ捨て、ブラジャーの上から白衣を着る。スカートを直して、バックを拾って…。

「ごきげんよう」

パンプス、ローヒールで良かった。お洒落じゃないけど。普通のだったら足を開かれた時に捻挫してたかも?仕事は慎重に…大切よね。
本部に寄ったらコンビニでビール買って帰ろっと。

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