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PM2時〜パッカー車の恋人〜
第13章 違和感

シャワーを浴びて、俺はドキドキしながら、シャンプーに手を伸ばす。
大丈夫だ。
新しいシャンプーに変わっているはずだ。
震える手でシャンプーのポンプを押す。
俺の手のひらに乗ったシャンプーは、いつもと同じ香りのシャンプーだった。
しばらく俺はボーッと手のひらの上のシャンプーを見つめていた。
頭の中がパニックになっていたんだ。
紗蘭の髪の知らない香り。
紗蘭の服の知らないタバコと香水の香り。
それは一体どこでついたんだ?
少しの違和感が、俺の中で不信感に変わった瞬間だった。
これは、明らかに偶然なんかじゃない。
木曜日に何かがあるのは確かだ。
紗蘭…。
君は一体、木曜日に何をしているんだ…?
いつもと変わらぬ振りをして、何を隠しているんだい?

