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PM2時〜パッカー車の恋人〜
第25章 負けない思い

時計を見ると、サラの仕事が終わる時間を過ぎていた。

もしかして、旦那が迎えに来てサラを連れて帰ってしまったのだろうか…?

それともまた体調が悪くなって…。

良からぬ心配が頭の中を巡り、いてもたってもいられなくなった俺は、車から出て、サラを迎えに行こうとした。

気付くと早足になり、いつしか公園内を入口に向かい走る自分がいた。

サラ…。

どうか無事でいて。

勝手な想像をして走る俺は、相当焦っていて、ひどい顔をしていたのだろう。

前方から同じように、早足で現れたサラが、不思議そうな顔をして、俺に声を掛けた。


「やだっ、アズどうしたの?」

「サラっ!!」


こんなカッコ悪い状態なのに、サラにうまい返事を返す余裕すらなくて、俺は今にも泣き出してしまいそうな表情で、サラをそのまま強く抱き締めていた。


「サラ…。」


まるで母親に会えた迷子のような情けない俺を、サラがギュッと抱き締め返して、背中をさすってくれる。


「アズ、心配してくれたの?ありがとう。」


そんなサラの優しい言葉を聞いて、同い年なのに、何だか自分の方が年下みたいで、更に恥ずかしくなっていく。

ヤバイ。俺、すごく恥ずかしい奴になってるかも…?


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