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PM2時〜パッカー車の恋人〜
第25章 負けない思い

「それで旦那は何て言ってたの?」

「不倫相手がいるんだろ?って言われて、別れないからって…それで…無理矢理…。」


鳴き声の混じるサラの声を聞いて、サラを見ると微かに震えている。

何だ…?

暴力でも振るわれてしまったのか…?

何かを思い出して、怯えるサラを見て、サラにこれ以上話させるのは、危険だと感じた。


「サラ、無理に話さなくていいよ。言いたくなければ、それでいいんだ。」

「ううん、大事な事だから、最後まで聞いて…お願い…。」

「わかった。ゆっくりでいいから。まずは、落ち着いて。」


ボロボロと流れる涙を見て、サラがどれだけひどいめに合ってしまったのかと、不安に思う。

自分が旦那の立場だったら、きっと冷静に話を聞く事なんて出来ないだろう。

きっと、どうにもならない怒りをサラにぶつけてしまうだろう。

サラが話しを続けられるまで、俺はただジッと、サラを見つめていた。

二人の間に沈黙が流れ、何かを決意したように、サラが涙を拭うと、真っ直ぐに俺を見つめる。

それに応えるように、俺はサラに笑顔でコクンと頷いた。


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