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PM2時〜パッカー車の恋人〜
第29章 出された条件

夕飯を食べ終わり、食器を片付けると、お互いに向き合って椅子に座った。

これから話すべき事は、私達の未来の事。

そして私とアズの未来の事。

涼は、この1週間でどんな結論を出したんだろう…。


「紗蘭、明日俺は休みだから、明日この家に久遠さんを呼んで、三人で話したい事がある。」

「えっ?アズはそれを知っているの?」

「あぁ、さっき電話をして伝えてあるよ。快くOKしてくれた。彼も明日は休みだそうだ。紗蘭も明日は休みだろ?」

「うん。休みだけど…。」

「明日ここで昼飯を食べて、三人でしっかり話し合おう。だから今日は、俺から紗蘭に話す事は何もない。ただ、先日はひどい事をした。それについては、先に謝らせてくれ。本当にすまなかった。」

「さっきも言ったけど、悪いのは私。涼は何も悪くないから。だから、もう謝らないで。」


涼にされた事は確かにショックな出来事だった。

だけど、それ以上に私がしている事は、涼を傷付けている。

それは自分でも分かっているんだ。

普通だったら、自分の妻の浮気相手とご飯を食べながら、話し合い等してくれない。

涼は、それだけ優しくて器の大きい人なのだ。

そんな涼をあんなにも、豹変させてしまうくらいの事を、私はしているんだから。

本当は私の方が、謝らなくてはいけないんだ。

明日、アズがこの家にくる。

私は、二人を前にどうしたらいいんだろうか…。

この日は、不安な気持ちと共に、朝まで眠る事が出来なかった。

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