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PM2時〜パッカー車の恋人〜
第29章 出された条件

チラッとアズを見ると、大丈夫!と言うように、優しく微笑んでいる。

これから行われる話し合い。

涼は一体どうするつもりなんだろう…。

何を話すんだろう…。

そしてアズは、どうするつもりなんだろう…。

二人から、どうするつもりなのか、何も聞いていない私は、ただこの後の話し合いが、不安で仕方なかった。


片付けが終わり、涼が座っている椅子の隣りに私が座り、涼の正面にアズが座った。


「今日は俺が決めた事を二人に話そうと思う。」


そう言って涼が私とアズを交互に見る。

私とアズが頷いたのを見て、涼が話しを続けた。


「率直に言うと、今は紗蘭とは、別れない。そして、二人の関係も今は認めない。」

「涼…、でも私は!!」

「紗蘭、話を最後まで聞け。俺は紗蘭と久遠さんに、条件を出したい!これを二人がクリア出来たなら、俺は紗蘭とは別れる。そして、二人の邪魔はしない!」

「条件…?」

「それなら、俺はぜひその条件を聞いてみたい。星野さん、聞かせてください!」


さっきまで、ただ静かに話しを聞いていただけのアズが、涼の話を急かした。

条件なんて、本当に聞いていいの?

無理な条件かもしれないのに…。

私の心の中は、正直穏やかではなかった。


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