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PM2時〜パッカー車の恋人〜
第29章 出された条件

「来月から俺は二年間、フランスに転勤が決まった。」
二年間、海外に転勤?
嫌な予感がする…。
「その転勤に紗蘭を連れて行く。」
「涼…やだ。私行かないよ。」
涙ぐむ私をアズは、ずっと見ているが何も言わない。
アズ…離れちゃうんだよ。
何か言ってよ。
「まだ話には、続きがあるんですよね?」
「あぁ。その転勤の間、二人には一切、連絡はとらないでもらいたい。でも、その二年で二人の気持ちが変わらなければ、二年後俺は紗蘭と離婚する。それからは、俺は何も言わない。」
涼の出した条件は、二年間アズと離れて連絡を取らない事だった。
そんなの無理に決まってる。
ねぇ、アズ?
「本当に大切な人と思っているなら、二年たとうが、愛しているはず。一瞬の気紛れでないことを、俺に証明してくれ。久遠さんなら、分かってくれると思うんだけど、どうだ?」
涼がアズの顔を見て言った。
アズ…。
無理だよね?
アズだってそう思うよね?

