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PM2時〜パッカー車の恋人〜
第6章 初デート

「そっかー!今が一番楽しい時だねー。サラちゃんもアズム君好きなんでしょ?早く付き合っちゃいなよ。」
またまた渚さんが、爆弾をぶちこんできた。
どうしよう。
ちゃんと結婚してるって言った方がいいよね?
「あの私…。」
「あのさ、サラちゃん。そういう大事な事は、アズム君と二人になった時に、ちゃんと伝えな。勢いとかそういうのは、俺は嫌。」
海音さんが静かにボソッとそう言った。
そうじゃないんだけど…。
チラッとアズを見るとアズが優しく微笑む。
「この話は、また後でゆっくりとね。」
そう言ったアズを見て、私は既婚者であると伝えるタイミングを完全に失っていた。
本当はこの時にちゃんと伝えていれば良かったんだよね。
そしたら貴方を傷付けずにすんだはずなのに…。
タイミングがなかったんじゃない、言えなかったの。
伝えて貴方とまた、仕事だけの関係になるのが嫌だったんだと思う。
私のそんなズルさが、貴方をこれからたくさん苦しめる事になるなんて、考えていなかったの。

