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PM2時〜パッカー車の恋人〜
第10章 初めての嘘

仕事が終わるとメールが2件入っていた。
1つは涼からで帰りが遅くなるという内容のメール。
もう1つはアズから。
ドキドキしながらメールを見ると
『お疲れ様!仕事終わったら、職場近くの公園に来てね。』
と書いてある。
えっ?
アズまだこっちにいるの?
家にまだ帰ってないの?
アズに会えるかもしれない。
そんな気持ちを抑えられず、職場を出て足早に公園に向かう。
急いでいる時に限って信号は赤。
しかも青に変わるのに、こんな長かった?そう思う程、気持ちは焦っていた。
青になった信号を見て、また足早に公園に向かう。
入口を入って辺りを見渡すと、少し先のベンチに座っているアズが瞳の中に入った。
走って近づく私を見つけたアズが、また笑いながら言った。
「焦らなくて平気だよ。そんなに俺に会いたかったの?」
「会いたかったよっ!!」
「素直だね。サラ、仕事お疲れ様。」
隣に座った私の頭をアズが、優しく撫でた。

