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3週間の情事
第2章 1日目
え――――?
どういうことだ??
付き合っている人がいるんじゃなかったのか?
色々聞きたいことはあるが、先ずは空森さんに頭を上げて貰うことが先決だろう。
「空森さん、お話を聞きますから、奥のテーブルに行きましょう」
「あ……はい」
入り口近くで、こんな光景を誰かに観られたりして、変な噂でもたてられたら、俺はともかく空森さんは困るだろうと思った。
今の申し出を断るにしても、話を聞いて状況を把握してからの方がいいような気がしたんだ。
空森さんの電話の様子から、精神状態は穏やかじゃないだろうし、真面目を絵にかいたような彼女が、いきなり頭を下げて来てまで頼んできたことを頭ごなしに断るのも気が引ける。
空森さんを椅子に座らせて、俺は今一度自販機にお茶を買いに行った。