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3週間の情事
第3章 2日目
「分かりました! 俺で良かったら、恋人役やらせて貰います!」
俺は咄嗟にそう言って、空森さんを床から引き上げに掛かる。
「え……本当に?」
さっきまで気迫がこもっていた空森さんは、鳩に豆鉄砲状態で、呆然とした顔になっている。
自分でも予想外な展開だった。
でも普段自己主張をしない、真面目な空森さんが土下座までした。
断っても引かないと思ったし、そこまでした彼女の想いも無下に出来ないと思ったんだ。
空森さんを再び椅子に座らせて、大きく息を吐いて言葉を続けた。
「はい。俺で役に立つか分かりませんが、やらせて頂きます。ただ……」
空森さんは、まだ煙に包まれたように呆然としながら、俺を見上げている。
「ただ……?」
俺は空森さんに、提案をしてみることにした――――。