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3週間の情事
第4章 3日目
「何からお伝えしましょうか?」
眼鏡の奥から、真剣な眼差しを真っ直ぐ俺に向けてくる。
まるで自分が、面接官にでもなった気分だった。
「じゃぁ、履歴書に書くような内容でいいので、生年月日とか学歴とか基本的なことからお願いします」
履歴書なんて……
基本的なことには思えなかったけど、空森さんには、この方が話し易んじゃないかな?
案の定、空森さんは少し表情を和らげて、スラスラと目の前に履歴書があるかの如く語ってくれた。
「空森唯、32歳……」
大学は4年間通っていたので、歳は俺より2つ上なことがようやく分かった。
一通りの学歴と、入社の動機まで語っていく。
そして――――
「血液型はAB型、身長は158センチ、体重は……」
「いやっ! 分かりました! 他の質問して良いですか!?」
「え……はい!」
体重まで赤裸々に語ろうとする空森さんを慌てて止める。
普通恋人でも、女性の体重って知らないだろ?
やっぱりかなりの天然だと、実感した瞬間だった。