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3週間の情事
第4章 3日目
付き合っているのならごく自然に知り得る情報は、聞けたと思う。
最後に一つだけ、確認しておきたいことがあった――――。
「空森さん……今回のこと、本当の恋人の方は大丈夫なんですか?」
「え……本当の恋人?」
俺の質問に空森さんは、不思議そうに首を傾げる。
「海外にいらるんですよね? 先日の電話で、お母様に『日本に戻ってきた時に紹介する』って言ってたから」
俺の言葉が終わると同時に、空森さんは大きく目を見開く。
あれ……不味いこと聞いたかな?
空森さんの驚きように、戸惑っていると――――
「海外に居るのは……母なんです。今付き合っている人は、居ないです……」
真っ赤になって、肩を窄めて俯いてしまった。