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声を忘れた歌姫 ~ トラワレノ キミ ~
第4章 身代わり
覚悟を持つように忠告したよね。
それを踏まえて僕に助けを求めたんだから、ちゃんと責任はとらないとね?
....
「さぁ部屋に戻りますよ、マリア。僕が送るから…ほら、歩いてください」
無線を起動して、持ち場を離れることを仲間に報告しながら
スミヤの手がマリアの肩をいざなう。
屋敷の周囲に植えられた木々──
その枝に止まったキジバト達が、鳴くのをやめて羽をばたつかせる。
…そして飛び立った。
キジバトがいなくなったそこには新たにフクロウがいて、光る黄色い眼で逃げた彼等を睨んでいた。
───…