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わけありっ、SS集!
第2章 ぎゃるかのっ!

そこから本名を聞いて、連絡先を交換して、二人で出かけたりする仲になるまでそう時間はかからなかった。
ちょっと、常識を欠いてるのはいただけないけれど、悪いこじゃない。
俺なんかのために服装やメイクを変えて、料理なんかも練習してくれたりしてそこは純粋に嬉しかったし、可愛いとも思った。
そうしてちゃんと付き合い始めて、もう半年も経つ。
怒った時にギャル文字を使ってくるミサキのアピールは、健在だった。
これを放っておくとあとが怖い。解読する時間も惜しい。
今なら多分、ミサキは家にいるはず。俺は彼女の家に急いだ。
ミサキは専門学生で、一人暮らしだ。俺は実家なので、よく部屋に遊びに行く。
ちなみに童貞は卒業した。てか、付き合って三日で半ば無理矢理奪われた。これ秘密な。
ミサキんちで呼び鈴を鳴らすと、彼女はすぐに出てきた。
「りゅっちゃん、おかえりぃ!」

