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わけありっ、SS集!
第3章 狼とエビフライ

 上級生をのしたことは気付けば学校中に広まっていて、一匹狼の狼と、喧嘩が強いということから連想された番長というのをかけ合わせていつの間にか『狼番長』なんて呼ばれるようになっていた。
 本当にびっくりだ。当の狼也くんは、そんなの気にしてないみたいだけど、僕はちょっと呆れてしまっていた。

 ーーだってわかってない。あまりにもみんな彼のことを、わかってないんだもん。

 僕は購買でパンを買って、屋上に向かった彼を追った。重いドアを開けると、外は快晴。よく晴れていて風もなく、ぽかぽかと気持ちがよかった。
 今は春だ。
 いつもの場所で狼也くんは寝転がって空を見ていた。
 僕は隣にちょこんと腰を下ろし、空を見上げる。たくさん浮かぶ雲を。

「今日の雲は何に見える?」

 僕は隣に寝転ぶ狼也くんに尋ねる。

「うーん……えびふらい」
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