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わけありっ、SS集!
第9章 バイオレンスな彼女

「お、落ちつくんだひかるちゃあああん!!」
俺は彼女の肩に両手をおいて、彼女の荒ぶった心を鎮めようとした。
そうしてどうにか立ち上がったが、一時間以上正座していた足は猛烈に痺れていた。
「ぬおっ!!」
俺はバランスを崩し、真後ろへと倒れこんだ。
ガツンという激しい音と、頭に強い衝撃。
そういえば、後ろにはタンスが……。
俺の目の前には、お星様がキラキラと瞬いていた。
「リョウ! リョウ……!!」
遥か彼方で、天使が俺を呼んでいる。
そんな声に恍惚としながらも、俺は意識を手放した――。
――小さい頃からずっと、二歳年上の天真爛漫な彼女が好きだった。俺たちは幼なじみだった。
あの頃からツンデレ属性とバイオレンスな性格は変わらなかったけど、そのせいでよく怪我もしていたけれど、なんだかんだで俺のことを構ってくれる彼女のことが大好きだったのだ。
彼女の愛らしい顔や声も、猪を素手でのしたあの怪力も。
いろいろなところが人間を超越していて、だからこそ俺のアイドルだった。
笑いたければ笑えばいい。
たとえ周りからドMな変態だと罵られても、俺は彼女の一握りのデレを待ち続ける。
そう決めたんだ――。

