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びっちカノジョ 【2期目】
第5章 Scene.04
「と、とにかく…どうすればぁぁぁっ」
「叫ぶ余裕があるならもっ……あっ…アッチよぉっ」
ふと見えた景色に指差す。
「もう、分かったっスよぉっ」
考える事を放棄したヤスは、指差した方へと走り出す。
その数十メートル後ろには、色んな種類のモンスターの群れ。
もはや、数えるのもバカらしくなるくらいの大群。
「ああいうのってぇ、違う種族で群れるモンなのぉ?」
「普通有り得ないっスよぉっ。って、そんな事話してる場合じゃぁぁぁっ」
「きゃあっ」
更にスピードを上げたヤスに慌ててしがみつく。
何気に汗を掻いてないのが不思議だったりするけど、そんな事を気にしてる場合じゃなかった。
「ほ、ホントに、大丈夫なんスかねぇぇぇっ」
「分からないけど…行くのよぉぉぉっ」
「はいぃぃぃっスっ」
アタシが指差したのは、今にも崩れそうな掘っ立て小屋だった。
バターンっとけたたましく音を立て、扉を開けて中へと転がり込む。
アタシをそっと床に下ろして、慌てて扉を閉めるヤス。
「あれ?」
「あら…アンタたち………」
「…げっ………」