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びっちカノジョ 【2期目】
第6章 Scene.05
ズルズルッと引き摺る音を聞きながら、腰までの高さまで伸びてる草を掻き分けて進む。
「………」
「………」
「あ、あの………」
「ふんっ、ふんっ」
アタシとヤスは黙った儘。
背中とお尻を地面と擦り合わせてるシュウの微かな声。
鼻息荒く、シュウの首元を掴んだ儘、ズンズン進むアカネ。
あの小っさい体で男を引き摺って歩く力って。
魔法なんか覚えるより、体術でも覚えた方が向いてるような気がする。
「………なに?」
「な、何でも無いわよ?」
ヤバい。
何か知らないけど、アカネの勘が鋭すぎる。
考えてる事が直ぐにバレそうな勢い。
「………そう」
更に数歩の距離を置いて歩き続けていれば、アカネも前を向いて歩き続けた。
「………」
ヤスなんて、あれから殆ど口を開かない。
ただ、生気の無い目で、ひたすら足を動かしてるだけだった。
てか、この状況に、段々耐えられなくなってきた。