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びっちカノジョ 【2期目】
第9章 Scene.08
うん。
リーダー格も見せ場無しで倒しちゃうんだし。
ザコキャラと同じ扱い。
ゲームで言う、チートキャラみたいなもんでしょ。
「………あ、ありがとね」
倒れたオオカミ男達に囲まれる中で、足元でぽよんぽよんと弾むスライム。
誉めてと言わんばかりに弾んでるから、屈んで撫でてみた。
冷たい感触と程よい柔らかさ。
どーしても、あんな強い物体には思えないんだけど。
「………それで………」
アタシの伸ばした腕に、器用に体を絡めて肩へと移動したスライム。
その儘立ち上がって、すっかり暗くなった辺りを見回す。
取り敢えず、オオカミ男達が倒れてる空間から離れたい。
土地勘も無いけど、肩に乗ってるスライムの存在が心強い。
「…こっちに…行ってみよ」
アテにならない勘を頼りに、さっさとこの場を離れる。
てか、すっかり忘れてた。
アタシ………。
方向音痴のスキルも持ってたんだった。