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びっちカノジョ 【2期目】
第10章 Scene.09
「………何で居るのよ………」
ジト目で見上げる。
「グフッ…」
いつの間に追い付いた。
他の三人は離れていたから安心してたらコイツが居た。
「グフッ…やっと見付けたべ」
そりゃ、二メートル越えのムキムキオークが睨みを利かしてれば、チャラい男なんて逃げるに決まってる。
「アンタ…森に帰ったんじゃないの?」
久々に人間相手の酒池肉林に溺れられると思ったのに。
「グフッ…置いてくなんて酷いべ」
「着いてくる気だったのっ?!」
「大人しく森に帰るッスよ」
いつの間にか近くに居たアカネとヤス。
ぴんちゃんはオークの太い脚にぽよんぽよんと体当たりをしている。
モンスター枠の危うさを感じての行為かもしれないけど、余りにも体格差が有り過ぎてオークはびくともしてない。
「こんなトコ居て討伐されんじゃないの?」
小さいながら素早いぴんちゃんは兎も角、やたら大きくて目立つオークなんて、さっきの戦士とかにやられちゃいそうだけど。
「あぁ、それなら………」
何故かオークの代わりに口を出してきたシュウの言葉に辺りを見回した。