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第10章 Scene.09

　
「うわっ…すご………」

「ほ、ホントに………良いのかな………」

「アッシら………金無いッスよねぇ」

　やっぱり無一文だって分かってて、ヤスは宿に泊まろうとしてたのか。

「悪いわねぇ」

「いやいや、良いって良いって」

「困ったときはお互い様だもんなっ」

　相変わらず、アタシのエロボディを見ながらニヤニヤしてる二人組。

　チャラチャラしててあまり期待してなかったけど、連れられたのは意外にもホテル。

　てか、周りがＲＰＧに出てくるような古めかしい建物ばかりなのに、何で洋風のガッシリしたホテル。

　しかも、明らかにラブホテルみたいな外装。

　世界観とかツッコむのは諦めてるけど、それにしたって不釣り合いすぎでしょ。

「何故か客の入り悪いから、部屋は余るほど空いてるし」

「こんなに派手にして、人通りの有るとこに建てたのに儲からないって親が嘆いてるくらいだし」

　そりゃあ…ねぇ………。