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びっちカノジョ 【2期目】
第3章 Scene.02
「お疲れっしたぁ」
「今日も何気に頑張ったよな」
「もう、クタクタっス………」
再び扉が開けば、仕事を終えた山賊たちの姿。
「アンタ達お疲れさん」
笑顔で労いの言葉を掛けるおばさんに、山賊たちはそれぞれに返事をしてテーブル席に着く。
「ふふっ。アンタ達もよくやるわねぇ」
「おふくろには敵わねぇっスから」
通り過ぎざまに声を掛ければ、ゲンナリとした表情のヤス。
しかし、充実している様子も垣間見えていた。
「ほら、アンタ達の飯作っといたから、さっさと食っちまいなよっ」
それほど広くないバーの片隅で、遅い食事にがっつく山賊たち。
総勢五名。
生き残ったのはそれだけだった。
「…全くアイツらときたら…」
再びカウンターに戻ってきたおばさん。
呆れながらも表情はニコニコしてる。
思わず笑みが溢れる。
痛め付けられた彼らを介抱して、行き場を失いかけた気持ちを働かせることで繋ぎ止めている。
自分の子であるヤスだけじゃ無く、他の四人も我が子のように扱うおばさん。
リュウジよりもボスとしての器がある気がする。
「ふぅ……さてと………」