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びっちカノジョ 【2期目】
第3章 Scene.02
二人の目がまん丸になった。
「えっ? いや、その………」
「そ、存在自体が悪い…のよっ」
「何で? 意外と良い奴かもしれないわよ?」
「で、でも、魔王は倒さなきゃイケない存在で………」
「どうして何もしてないのに倒す必要があるわけ?」
「き、きっと……その内悪い事するに決まってるじゃない」
「…予想だけで、見も知らない相手を倒そうとする訳ね?」
「だ、だから………」
別に魔王の肩を持つつもりもないけど。
呼称や肩書きで判断するのが赦せなかった。
「え、エリスさんは、魔王の味方…なの?」
「別にぃ………」
「じゃ、じゃあ、何でそん」
「それに、アンタ達の味方にもなったつもりはないけどねぇ」
「ちょ、ちょっとぉっ? 助けて貰ってそんな事言うのっ!?」
ガタッと椅子を鳴らして立ち上がったアカネに、冷ややかな視線を送る。
「助けて『貰った』? いつ、アタシが助けを求めたかしら? 確かに、恩は忘れてないわよ?
でも、アタシは仲間にまでなったつもりはないしぃ」
「も、もうっ!」
ズカズカと食堂を出て行くアカネ。
オロオロとするシュウ。
「…あのトンガリ帽子のスク水魔女っ娘。 …追い掛けなくて良いの?」