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びっちカノジョ 【2期目】
第3章 Scene.02
ジッと真剣な眼差しを向けるおばさん。
その目を見てしまった。
「あた、アタシはぁ………」
確かに、アイツらには助けて貰った事がある。
それに対して、助けてやりたい気持ちも有る。
「何を迷う事があるんだね」
正直、足手纏いにしかならない。
魔王なんて、ゲームの世界での存在でしか知らない。
それに従う生物だって知らない。
移動なら兎も角、それらと万が一戦うとなった場合。
アタシは裸同然の姿しか出来ない。
黒のスケスケV字型水着にミュール履き。
防御力ゼロ。
攻撃力だって、戦闘と無縁だったのを考えたら、例え武器が持てたとしても、戦力になるはずもない。
剣なんて振り回せるはずもなく、魔法なんてものすら無い。
アタシに出来るのは、オトコの精力を搾り取るくらい。
やっぱり、お荷物にしかならない。
だから貯め込んでいた箱の中身をコソッとシュウの荷物に紛れ込ませて、遠くから見守るつもりだった。
「はっはっはっ。何を乙女チックに薄幸の美少女みたいな事を言うかね、アンタがっ」
ホントに殴ってやりたくなっちゃった。