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びっちカノジョ 【2期目】
第3章 Scene.02
 
 革の頭陀袋に皮の腰巻一丁のヤスに、ピンクのバッグを持ってミュールを履き、黒のスケスケV字型水着のアタシ。

 妙な組み合わせのコンビが、旧豪邸…現宿屋の玄関ホールに並ばされていた。

「ま、良い気分転換だと思ってノンビリしといで」

 ニコニコとタル体型のおばさんが軽く言う。

 しかし、『大人しく従って行きなさいよ』という雰囲気がプンプンしてる。

「わ、分かってるっスよ」

 ヤスの表情が強張ってるのは気のせいじゃない。

「取り敢えず、世の中ってのを見てくるわぁ」

 もう諦めた。

 おばさんだけじゃなく他の山賊たちも見送りに来てるだけに、今更行かないとは言えない。

 山賊たちの安心しきってる顔が妙に引っ掛かるけど気にしない。

「お土産買ってくるからねぇ」

「期待しないで待ってるよ」

 獣人以外の生物が居るかもしれないという不安も有る。

 だけど、外に出れば色んなオトコが居るという期待に胸が高鳴ってきてるのも事実だった。
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