この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
明治鬼恋慕
第7章 血の華



リュウの問いかけは

焔来の混乱を加速させるばかりだ。




「少し、食べて行く?」


「な、にを……!?」


「これ」




聞き間違いかと焦燥する焔来に

リュウはたったの二文字を返した。

涼しい顔で足元を指し示す──。

こんな時に限ってリュウの瞳は澄んでいて、子供のように残酷だ。




「どれも小汚いから川で洗いたいところだけど」


「‥‥っ」


「まぁ僕はさっきの魚で満腹だから食べないよ─ッ…
……あ!? 焔来!」




あまりにも残酷で──

見つめることができなかったし

自分に掛けられる優しい声に答えを返すこともできなかった。



焔来は後ずさり、走って逃げてしまう。



「焔来!」


「はぁっはぁ……!!」



彼は怯えていたのだと思う。

その足が、この場から一刻も早く立ち去ることを求めて懸命に動いた。



/329ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ