この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
明治鬼恋慕
第7章 血の華

こんなことで泣くなんて馬鹿みたいだ。

みっともない。恥ずかしい。

こんな情けないとこ見せちまったら、リュウに怪しまれてしまう。


「なんでも、ない。驚いただけだ」

「…驚いたって…?」


焔来は涙を荒々しく拭ってから、リュウに問われる前にと自分から口を開いた。


「俺、人間が死ぬとこ…っ…初めて見たから。落方村で呑気に暮らしてきたから…さ」

「…そうだったんだ」

「お前と毎日手合わせしてきたけど、実戦は初めてなんだ」


喋りながら焔来はリュウのもとに引き返す。

地面に手を伸ばして、落ちた首飾りを拾った。


「お前は…慣れてたよな」

「…っ…僕は」

「べつに話さなくていいっ、お前の過去を掘り返す気はねぇから」


茎がちぎれてしまった曼珠沙華は、もう焔来の首にかけられない。

それを手に持ったまま視線を下ろすと、リュウの着物の袖についた赤いシミが目に映った。


/329ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ