この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
明治鬼恋慕
第8章 城下町

「そりゃあ食べてみたいけど、俺たち、金が…」

「お金ならあるよ」

「そうなのか?」

リュウは懐から巾着を取り出した。

そういえば巾着の中身を知らない焔来。そんな焔来に、リュウが絞った口をゆるめて見せてやる。

そこに入っていたのは火打ち石と、幾らかの銭だった。


「村ではお金を使わなかったから…。これは僕の手持ち分だよ」


都で隊士として生きていた頃に貯めた金だろう。

リュウは詳しくは話さなかったし

焔来も追及はしない。


「そんなに多くないから、冬用の着物を買うお金は残しておくように気をつけないとね」

「んじゃあ先にそっちを買いに行こう。足りなくなったら困るからな」

「…あれ、焔来にしては冷静な判断」

「…っ…リュウ…お前、俺を食欲の塊かナンカだと勘違いしてねぇか…?」

「まさかそんな…──うん、その通りだけど」

「っておい! そこは否定しろよ!」


バシッと強く焔来がリュウの背中を叩く。

痛くも痒くもないリュウは笑いながら先を走った。


/329ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ