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明治鬼恋慕
第16章 吐露
「……カハっ!…グ…!! ぅぅ、……ハァ…ァ」
様々な苦しみがリュウの胸を貫き、呼吸さえも辛そうだ。
「リュウ…!!…落ち着け! このままじゃお前の身体が!」
だから焔来は必死にリュウをなだめる。
「興奮したら傷口がひらくだろう! 頼むから…!!」
「なら……ガハ!──僕のものに なってよ」
「──ッ」
もはや聞き取るのも難しい掠れ声…。
リュウは、焔来に詰め寄った。
「そこ に…」
「……!」
「──…そこに跪いて…僕の物になるって…言うのなら、…っ、許してあげなくもないよ…!?」
──嘘だ、リュウは
絶対に焔来を許せない
「…ハァっ…!!…ねぇ、どうするの」
「どうもこうも…っ、先にお前の手当てを!」
「──!?…っ…黙ってよ!!」
こんな時こそもっと怖がればいいのに、焔来はリュウを心配するだけ。
リュウはもう堪えられない──。
彼は焔来に馬乗り、仰向けに倒した焔来の衿を掴んで口をふさいだ。