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明治鬼恋慕
第16章 吐露
「…んッ ン…!!」
「…っ……──ッッ、…ハァっ、…嘘の優しさなんて…っ…見せないで……!!」
「…ハ…、ぁ!……っ、りゅ…ッ」
「……僕 から逃げたいなら!…ッ──………っ、そう言えば……っ、いいでしょう……!?」
「……?…ふッ、ぅ…」
声を封じるように塞がれた口。
押し倒された勢いで頭部を床に打ち付けた焔来は、両手で頭を固定されたままリュウに唇を奪われる。
何度も繰り返し、離れては吸い付かれ…噛み付くように押し付けられ…
ものの数秒で、口内に舌をねじ込まれた。
“ ──…!? なん だ? これ……っ ”
割り入ってきたリュウの舌は、焔来のそれを素早く捕らえ、絡まりながら激しく蠢いている。
その時──焔来の口から鼻の奥を抜け、目頭へと駆けのぼった甘い芳香…。
嗅いだことのない甘美なそれは同時に熱を持っており、焔来の頭は一瞬で逆上せ( ノボセ )てしまった。