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明治鬼恋慕
第5章 出立
「…なにも千代様を嫌っているわけじゃない。
──…人間が、嫌いなだけだよ」
あ、しまった
焔来が自身の失態に気付いた時には、もう手遅れらしい。
土間に下りてきたリュウが瞬時に彼へと詰め寄り、腕を掴んで顔を寄せる。
「ああ…嫌いだよ。…人間なんて、さ…っ」
「リュ…ッ」
そしてリュウは唇を押し付けた。
焔来の口を封じ…同時に舌を入れる。
顎を引いた焔来を逃がさず身をのり出して、彼を台所に押し倒した。
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