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聖杏学園シリーズ ー囚われの少女達ー
第12章 イチャラブ 編 1-1
「何も感じなかったけど・・・あれ、2人とも目が怖いよ」
思わず身体を引き気味にして2人を見つめる。

心愛ってさ・・・
梨乃が静かな声で話す。

「何も考えていない様で実は計算して動いてるよね」
「そんなことないよ!」
「そう?このEカップで薄手のニット素材のノースリーブを着たら、男の子の目にどう映るか分かってて着てきたんでしょ?」
冗談だと分かっていても、沙紀にも追及されて心愛の笑顔が引きつる。

「う~ん・・・えへへ。実は京一に見てもらいたいなって、少しだけ思って着てきました!」
「やっぱりね~」
梨乃と沙紀の声がハモった。

「京一君だけじゃないよ。琢磨も俊君も胸をチラチラ見続けちゃってさ。心愛だって見られているの気が付いていない振りしてたけど、悪い気はしてなかったでしょ?」
「えへへ・・・分かってた?」
「同性の目は誤魔化せないから・・・でも梨乃だってお尻のラインどころか、食い込むと
お尻がはみ出しそうなショートパンツなんて露出しすぎでしょ!俊が鼻の下を伸ばしてガン見してたんだから!」

ふふっ・・・と笑った梨乃が沙紀に言い返す。
「人の事言えないでしょ。沙紀だって旅行に行くのにあんな生脚ヒラヒラミニで、見て見てオーラだしまくりだったくせに」
「そうだよ。京一なんて沙紀がちょっと屈むたびにチラチラ見てたんだから。まるで誘惑してるみたい!」

「そう?いけない?だってまだキスもしていないカップルなんて付き合ってるって言えるのかな~?」
「キスは、してないけど・・・」
「キスさえも、でしょ!!」
梨乃と沙紀がまたハモると、2人で笑いあう。

「梨乃がいけないんだよ。今度の旅行は攻めようって、そそのかすから!この水着だってやっぱり派手すぎないかな?」
心愛の心配を梨乃は無視した。

「この夏を楽しみましょ~来年はこんな余裕はないからね」
「いえーい!ところで、私まだ心愛の胸を触らせてもらってないんだけど・・・」
「はぁ?」
「ほら!沙紀、好きなだけどうぞ!」
「ちょっと!押えないでよ!」
「ありがとう、梨乃。私だけ仲間はずれみたいで寂しかったの」
「何言ってるの?・・・ちょっと、だめ・・・」

「凄い!本当にプリプリって感じ!」
「でしょ」
「やっ・・・もう!あっ・・・」

彼氏からのおやすみメールには気が付かないで、女子たちの旅行初日の夜は更けていった。
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