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聖杏学園シリーズ ー囚われの少女達ー
第4章 凌辱編 1-1
学生には縁のない部屋だけに、案内された美緒はハ
ンカチで涙を拭きながらも、キョロキョロとして落
ち着かない様子だった。
(こんなところは、可愛さがまだまだ残っているん
だな)
込み上げてくる愛おしさを隠し、冷蔵庫に入ってい
たペットボトルのお茶を勧めてから、向かい合って
座った。
少しの沈黙の後、美緒から話し出した。
「あの、本当に妹が・・・万引きをしたんでしょう
か・・・」
最後の方は上手く聞き取れない程小さな声で尋ねて
きた。
意識して間を開け、残念そうに答えた。
「そうだ、本人も認めている。警備員がバックの中
に商品を一つ、見つけたそうだ」
どうして、といった後、顔を覆って泣き出す美緒。
声を押し殺してはいるが、泣き声が部屋に漏れだす。
少し落ち着くまで待って話し掛ける。
「ただ警備員さんは、それ以上商品を盗っていなけ
れば、通報はしない、と言ってくれているんだ」
「本当ですか?本当に通報しないでくれるんです
か?」
泣き顔の中でパッと瞳に光が宿ったように、目が
輝きだす。
黒目がちの瞳だけに美しかった。
「しかしね、妹さんは認めないんだよ」
「え?何をですか?」
「つまり・・・」
美緒に事情を説明する。
他には何も盗っていないことを証明しなければ、通
報されてしまうのに、拒んでいること。
通報されれば、家族に迷惑がかかること。
「どうして拒んでいるんですか!証明するように私
が説得します。会わせてください!」
「それはできない。本来なら通報されていてもおか
しくないことだから、身内に合わせる訳にはいかな
いんだ。教頭先生が説得してくれているが、警備員
がいつまで待ってくれるか、わからない」
美緒が決断するのに時間が無いことを、少しずつイ
ンプットしていくつもりだった。
「もし通報されてしまったらご家族にも迷惑がかか
ることも説明している。
ご両親は会計事務所を経営されているのに、子供が
犯罪者では、まずいことになってしまう。
さらに問題は美緒さん、貴方なんだよ」
「わ、私?・・・まさか、推薦枠の事ですか?」
目を見開き驚いた様子で言った。
ンカチで涙を拭きながらも、キョロキョロとして落
ち着かない様子だった。
(こんなところは、可愛さがまだまだ残っているん
だな)
込み上げてくる愛おしさを隠し、冷蔵庫に入ってい
たペットボトルのお茶を勧めてから、向かい合って
座った。
少しの沈黙の後、美緒から話し出した。
「あの、本当に妹が・・・万引きをしたんでしょう
か・・・」
最後の方は上手く聞き取れない程小さな声で尋ねて
きた。
意識して間を開け、残念そうに答えた。
「そうだ、本人も認めている。警備員がバックの中
に商品を一つ、見つけたそうだ」
どうして、といった後、顔を覆って泣き出す美緒。
声を押し殺してはいるが、泣き声が部屋に漏れだす。
少し落ち着くまで待って話し掛ける。
「ただ警備員さんは、それ以上商品を盗っていなけ
れば、通報はしない、と言ってくれているんだ」
「本当ですか?本当に通報しないでくれるんです
か?」
泣き顔の中でパッと瞳に光が宿ったように、目が
輝きだす。
黒目がちの瞳だけに美しかった。
「しかしね、妹さんは認めないんだよ」
「え?何をですか?」
「つまり・・・」
美緒に事情を説明する。
他には何も盗っていないことを証明しなければ、通
報されてしまうのに、拒んでいること。
通報されれば、家族に迷惑がかかること。
「どうして拒んでいるんですか!証明するように私
が説得します。会わせてください!」
「それはできない。本来なら通報されていてもおか
しくないことだから、身内に合わせる訳にはいかな
いんだ。教頭先生が説得してくれているが、警備員
がいつまで待ってくれるか、わからない」
美緒が決断するのに時間が無いことを、少しずつイ
ンプットしていくつもりだった。
「もし通報されてしまったらご家族にも迷惑がかか
ることも説明している。
ご両親は会計事務所を経営されているのに、子供が
犯罪者では、まずいことになってしまう。
さらに問題は美緒さん、貴方なんだよ」
「わ、私?・・・まさか、推薦枠の事ですか?」
目を見開き驚いた様子で言った。