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女子大生 水野果歩
第75章 女子大生 水野果歩(75)

果歩 「・・・もしもし?」

知子 『あ~果歩ぉ!?あんた今どこにいるのよぉ!?』

果歩 「ぇ・・・あの・・・えっと・・・どうしたの?知子ちゃん。」

まさか男の部屋にいるなどとは知子には言えない。

知子 『ぇえ?あのね、今果歩のアパート来てるのっ!そしたら果歩いないのっ!ヒック・・・』

知子の口調は明らかにあの時のしゃべり方だった。

果歩 「と・・・知子ちゃん酔っ払ってるの?」

知子 『ちょっとね、今日バイト先の飲み会だったからさ。ねぇ~それより果歩いつ帰ってくるのぉ?』

果歩 「え?いつって・・・えっとね・・・あの・・・う~んと・・・」

予想外の出来事に頭がパニックになる果歩。

嘘をつけない性格だからか、果歩はとっさに適当な理由を考える事ができない。

知子 「ん~?怪しいなぁ・・・果歩ぉ、あんた今どこいるの?」

果歩はパニックに陥ってる頭で必死に考える。

果歩 「えっとね・・・・あっ・・・私今ね、実家に帰って来てるの。」

果歩なりに必死に頭から絞り出した嘘だった。

知子 「え~!?そうなのぉ?じゃあ今日帰ってこないの?」

果歩 「う、うん・・・だからごめんね知子ちゃん・・・。」

おでこに手をあて、少し冷や汗をかきながら電話越しに謝る果歩。

知子 「そっかぁ、っていうか何で実家に帰ってるのぉ?」

果歩 「ぇ・・・それはねぇ・・・あのね、あっ、お母さんがね・・・。」

ガチャッ・・・

富田 「あーさっぱりしたぁ!果歩ちゃん風呂空いたから入っていいぞぉ!俺はベッドで準備運動して待ってるからよっ!」

果歩 「えっ・・・」

バスタオルを腰に巻いてリビングに帰ってきた富田。

よりにもよって大声で言った富田の言葉は、電話の向こうの知子の耳にも届いていた。

果歩 「・・・。」

知子 「・・・ちょっと果歩・・・今の誰よ?あんた本当に実家にいるの?」

果歩 「え?・・ホ、ホントだよ、えっと・・・ごめん知子ちゃんもう切るねっバイバイっ!」

知子 「え?果歩ちょっと!」

ポチッ・・

知子の質問責めから逃げるように電話を切った果歩。

果歩 「・・・・はぁ・・・・・。」

富田 「・・・・友達からか?」

果歩 「はい・・・大学の・・・。」

富田 「そうか。・・・シャワー、浴びるんだろ?」

果歩 「あ・・・はい・・・。」


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