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女子大生 水野果歩
第94章 女子大生 水野果歩(94)
昼休み、いつもの食堂の席で果歩と知子は昼食をとっていた。
知子 「あ、そういえば果歩、私おいしいプリン見つけたんだよね、コンビニのだけど。」
知子はそう言いながら、カバンから例のプリンを2つ取り出してテーブルの上に置いた。
果歩 「え~そうなんだぁ!わぁ美味しそうだね!あ、2つ・・・知子ちゃん私の分まで買っておいてくれたんだぁ、ありがとぉ!」
果歩は嬉しそうにしながらプリンに手を伸ばす。
知子 「ちょっと待ったぁ!!」
知子はそう声を上げると、果歩が取ろうとしたプリンを取り上げた。
果歩 「あっ!」
知子 「これが果歩の分だなんて一言も言ってない。」
果歩 「え?知子ちゃん1人で2つも食べるの?また太るよ?」
知子 「う・・・・違う違う!そうじゃなくて~!・・・果歩・・・本当の事私に教えてくれたらプリンあげるよ?」
果歩 「・・・ぇ?・・・何?ホントの事って・・・。」
知子 「・・・昨日まで本当はどこに居たの?」
知子の踏み込んだ質問に、プリンを見て喜んでいた果歩の表情が一気に曇る。
果歩 「ぇ・・・?・・・だから私は実家でお母さんと・・・」
知子 「ウソ!嘘だね・・・果歩ってホント嘘つくの下手なんだから・・・。」
果歩 「・・・知子ちゃん・・・。」
嘘・・・そう言われて果歩は胸が締め付けられるように苦しくなった。
・・・知子ちゃん・・・やっぱ気付いてたんだ・・・
知子 「・・・ねぇ果歩、本当の事教えてよ、私達親友でしょ?」
果歩 「・・・・・・。」
下を向いて黙り込んでしまう果歩。
今日まで自分が誰と何をしていたのか、言い辛いのは仕方がないのかもしれない。
知子 「・・・・男の所に居たでしょ?」
果歩 「・・・え?」
果歩の顔がポーっと赤くなっていく。
なんと分かりやすい子なんだと、知子は思った。
しかしそれが果歩らしい言えば果歩らしいと言える。
知子 「・・・はぁ・・・そうなの?」
果歩 「・・・・・・・。」
果歩は顔を赤くすると同時に目を潤ませながら俯き加減で小さく頷いた。