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女子大生 水野果歩
第94章 女子大生 水野果歩(94)


知子 「キャー、やっぱそっかぁ・・・そっかそっか・・・。」


赤面のままニヤニヤしながら妙に納得したように何度も頷く知子。


果歩 「・・・ちょっと知子ちゃん・・・なんで嬉しそうなの?」


知子 「え?ううん、そ、そんな事ないけど・・・で?どうだった?」


果歩 「・・どう・・・って・・・?」


知子 「ほら・・・なんか・・・ほら・・・どんな感じだった?・・・気持ちよかったの?」


果歩 「・・・それは・・・えっと・・・ぁ・・・そ、そんな事まで言える訳ないじゃん!」


知子 「え~そんなぁ・・・詰まんな~い・・・。」


果歩 「・・・詰まんないって・・・どういう事知子ちゃん?」


知子 「あ・・・いや・・・」



その日は結局、知子が果歩の浮気について責めてきたり、幻滅されるといった事はなかった。

知子に嘘を付き続けるのは正直辛かった果歩。

知子の方からズバリ聞いてくれたのは、結果的に良かったのかもしれないと果歩は思った。


知子が友哉の事に触れてこなかったのは、果歩に対する知子なりの気遣いだったのかもしれない。

友哉の名前を出せば、果歩が罪悪感なりを感じて自己嫌悪に陥ってしまうかもしれないから。

果歩はマイナス思考になりやすく、考え込みやすい悪い癖があるのは、知子が一番よく知っている。


果歩 「知子ちゃん・・・私・・・最低だよね・・・?」

休憩時間の終わり際に、果歩がそう呟くと

知子 「・・・いいんじゃない?たまには。」

と、知子は素っ気無く答えた。



今日は木曜日、果歩はトミタスポーツのアルバイトの日だ。


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