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女子大生 水野果歩
第107章 女子大生 水野果歩(107)

知子 「・・・・・・。」
しかし知子は確かに何かに気付いて声を上げた。
知子は見つけてしまったのだ、果歩の白い首筋にあった数個の赤い痕を。
知子は知っている、あれはきっと俗に言うキスマークというものである事を。
遠目からは見えないかもしれないが、至近距離で見れば果歩のような白い肌ならすぐに分かる。
知子 「・・・・・・。」
カバンからノートを出す果歩の姿を横から見つめながら知子は頭の中で考える、果歩が今日遅刻しそうなった理由を。
果歩 「あれ?このペンもうインクないや・・・。」
ボールペンを見つめながらそんな事を呟く果歩の頭に、何かを確認するように顔をゆっくり近づける知子。
セミロングの果歩の艶やかな黒髪に鼻を近づる。
ふわっと香るシャンプーの匂い。
果歩 「・・・ぇ?何?知子ちゃん。」
知子 「・・・・果歩さぁ・・・シャンプー変えた?」
果歩 「・・・ぇ?・・・えっとぉ・・・変えた・・・かな・・・変えたかも・・・。」
知子からの質問に明らかに動揺した様子を見せる果歩。
知子 「何よその変えたかもって・・・自分で分かるでしょ普通。」
果歩 「う・・・うん・・・。」
果歩の反応を見るなり、すぐに知子は今日果歩が遅刻しそうになった理由が分かった。
知子 「・・・ねぇ果歩・・・果歩、また例の富田さんって人の所に行ってたんでしょ?」
果歩 「え・・・・?」
知子の口から出た予想外の言葉に、果歩は驚きの表情を見せ、さらに動揺した。
知子 「ねぇ、そうなんでしょ?」
果歩 「・・そ、それは・・・・。」

