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女子大生 水野果歩
第110章 女子大生 水野果歩(110)

一目惚れだった。
大学に入り、初めて果歩を見た瞬間、友哉の胸は熱くなった。
整った顔はどこか幼さを残した印象で、透き通るように白く綺麗な肌。そして艶やかな黒髪。
一言で言えば日本人らしさのある清純な美少女というイメージだろうか。
友哉は別にそれまでアイドルなど、そういう所謂美少女的な女性には興味がなかった。
いや、なかったというより、興味を持つ余裕がなかった。
中学高校時代は、部活と受験勉強、生徒会に打ち込んでいた友哉は、女性にそういった気持ちを抱く余裕がなかったのだ。
もちろん恋愛がしたいという願望はあった。特に高校生の男子といえば、一番性欲盛んな時期でもある。女性の身体にも興味はあった。
だから念願の第一志望の大学に合格した時には、決めていた。充実した大学生活にしたいと。
その充実というのはもちろん女性と付き合って、恋愛面で充実した大学生活を送りたいという意味だ。彼女がほしいと。
そして一目惚れした相手が幸運にも同じ学部の生徒であると知った時には、友哉は果歩に対し運命のようなものさえ感じた。
そんなこんなで大学生活のスタート時点で、友哉の頭の中は果歩の事でいっぱいになっていた。
勉強にも身が入らず、いつもチラチラと果歩の後姿や表情を見つめる日々。
果歩に本格的に話し掛ける事ができたのは大学生活がスタートして1ヶ月ぐらい過ぎてからだった。
緊張して頭を真っ白にしながら一生懸命話し掛けた友哉、きっとどうでもいいような話だったが、果歩は笑顔で友哉と会話してくれた。
笑顔の果歩は天使のように可愛く、明るく、そして優しかった。
そんな果歩に対する友哉の気持ちは日に日に大きなものになっていく。
しかし、そんな果歩はやはり他の男子生徒からモテた。この学部だけではない、大学内では多くの男性が果歩を狙っていたのだ。

