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女子大生 水野果歩
第162章 女子大生 水野果歩(162)

後藤 「なぁ水野、友哉と別れたって本当か?」
果歩 「・・・ぇ・・・?」
果歩に突然そう声を掛けてきたのは同じ学部の後藤という男子だった。
当然果歩と友哉と同じ学部であるのだから2人の共通の知り合いであるし、後藤は友哉とは特別仲が良かった訳ではないが一応友達ではあった。
裕子 「えっ?果歩ちゃんそれホント?」
後藤の声に近くに座っていた同じ学部の女友達の裕子が反応して近づいてきた。
果歩 「あ、あの・・・誰から・・・それを・・・?」
後藤 「え?ぁ・・・えーと、まぁ風の噂ってやつ。ハハッ・・・で、そうなんだろ?」
果歩に逆に質問された後藤は少し慌てた様子でもう一度そう聞き返した。
裕子 「え~ウソォ~果歩ちゃんと友哉君が・・・あんなにラブラブだったのに、ホントなの果歩ちゃん?」
果歩 「・・・うん・・・。」
果歩は少し沈んだ表情で正直にそう答えた。それは事実だから。
果歩 「・・・・・・。」
人に言われると、改めて友哉とはもう別れたのだと実感する。
女友達の裕子が言うように、あんなに仲良くやっていたのに・・・こんな事になるなんて思ってもみなかった。しかしそれは自分が撒いた種であり、友哉に何も悪い所はない、自分が自ら友哉から離れていったのだから。
後藤 「やっぱり本当だったのかぁ!そっかそっかぁ!」
後藤の顔は笑っていた。しかもそれは奥から我慢しきれなくなって吹き出したような笑顔であった。

