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女子大生 水野果歩
第163章 女子大生 水野果歩(163)
果歩 「今日は受付の仕事かぁ・・・。」


スタッフルームのホワイトボードに書かれた【水野 受付】の文字を確認した果歩。受付の仕事は楽で良いが、同時に退屈な仕事でもある。果歩の口から小さなため息が漏れた。

雑貨屋さんで働いてた時間がなんだかもう遠い昔の事のように感じる。

それなりに忙しかったし時給も少なかったけど、気の合う女の子ばかりのスタッフで、可愛い雑貨に囲まれながらラッピングなどの仕事をするのは楽しかった。


・・・・・・・




イルミネーションでキラキラ輝く雑貨屋さん、クリスマス・イヴであるその日は特に忙しかったのを覚えてる。


果歩 『ありがとうございましたぁ』


家族や恋人へのプレゼントを買いに多くのお客さんが絶え間なく来たその日。

只管(ひたすら)一つ一つの商品を丁寧にラッピングしていく作業がやっと落ち着いたのは、すっかり外が暗くなった閉店間際の時間だった。


店長 『はぁ、やっとお客さん途切れたわねぇ、皆なんでこんな当日にプレゼント買いに来るかなぁ。』


果歩 『ふぅ、今までで一番忙しかったかもしれませんね。」


店長 『果歩ちゃんごめんね、クリスマスなのに出てきてもらっちゃって。』


果歩 『いえ、雑貨屋さんはこの時期が一番の書き入れ時ですもんね。』


店長も含め全店員が女性であるこのお店。しかもその殆どが学生アルバイトであるため、店長は毎年クリスマスに働ける人を確保するのに苦労していた。

頼んでも承諾してくれるのは彼氏のいない女の子だけ。特にその時は働いてる子の殆どが彼氏持ちであったため店長も頭を抱えていたが、そんな中で果歩だけは快くクリスマスの仕事を引き受けてくれたのだった。

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