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女子大生 水野果歩
第163章 女子大生 水野果歩(163)

店長 『でもホント助かったわぁ果歩ちゃん、果歩ちゃんが居なかったらこの忙しさはきっと乗り切れなかったわ。』
果歩 『そんな、私仕事遅いですし。』
店長 『そんな事ないわ、果歩ちゃんラッピングも凄く上手になったし。フフッ、今日の給料はサービースしておくわね。』
果歩 『わぁありがとうございます。』
喜ぶ果歩の表情を見て笑顔を作っていた店長だったが、少しして思い出したように申し訳なさそうな顔をして口を開いた。
店長 『でも、果歩ちゃんも彼氏さんいるんでしょ?よかったの?今日。』
果歩 『大丈夫です、彼は今日も明日もアルバイトで・・・だから1人でいても寂しいだけですから。』
店長 『あらぁ、そうなの。でも果歩ちゃんみたいな可愛い彼女を放っといてクリスマスにバイトなんてねぇ・・・まぁそのお陰でうちは助かったんだけど。』
果歩 『クリスマスのお祝いはケーキが安くなる26日にしようかって、2人で決めたんですよ。』
店長 『へぇ~そうなんだぁ、2人とも節約上手なのね。』
果歩 『フフッ、知子ちゃんって友達からはケチなカップルって呼ばれてますけど。』
そう楽しそうに話す果歩。とはいえ、正直クリスマス当日に彼氏である友哉に会えないのは寂しかった。
・・・ちょっとでも、会いたかったなぁ・・・
外を歩いているのはカップルばかり、そんな光景を見ていると何だか寂しくなる。
しかし店内の片付けをしながらそんな事を考えていた果歩に、店長が何やら嬉しそうに果歩に声をかけてきた。
店長 『果歩ちゃん果歩ちゃん!ちょっとこっち来てみて。』
果歩 『え?どうしたんですか?』
店長 『お店の外見てごらん、ほらあれ。』
店長が嬉しそうにして店の外に向かって指を差している。
果歩は何だろうという表情で店長が指差している方を見た。
果歩 『・・・あっ!』
果歩はそれを見て一瞬驚いていたが、すぐにその表情は笑顔に変わった。
店窓の外に寒そうにして立っている男性が1人。
果歩 『・・・友哉・・・』

